〔東京外為〕ドル、161円台後半=介入警戒感で上値重い(2日正午) 2024年07月02日 12時03分

 2日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、政府・日銀の為替介入への警戒感が強まり、1ドル=161円台後半で上値重く推移している。正午現在は、161円61~62銭と前日(午後5時、161円01~03銭)比60銭のドル高・円安。
 前日の海外市場のドル円は、米国時間に入ってから急伸した。米大統領選を巡り、トランプ前大統領が返り咲くとの観測が強まり、関税引き上げによるインフレや財政悪化などへの懸念から、米長期金利が上昇。一時161円70銭台と約37年半ぶりの高値を付けた。その後は利益確定のドル売りなどで161円台半ばで伸び悩んだ。
 東京時間もこの流れを引き継ぎ、161円50銭前後でスタート。仲値にかけては「国内輸入企業のドル買い・円売りが多かった」(外為仲介業者)といい、161円65銭前後までじりじりと上昇した。安寄りした日経平均株価がプラスに転じ、一時は上昇幅が300円近くまで拡大したことも、リスクオンのドル買い・円売りを促した。
 もっとも、前日の海外市場での高値が近づくと、「政府・日銀による為替介入への警戒感が強まった」(邦銀)とされ、上値が抑えられた。時間外取引の米長期金利が水準を切り下げたほか、日経平均株価が前引けに向けて上げ幅を縮小したことも重しになった。
 日本時間の今夜にはパウエルFRB議長とラガルドECB総裁の発言、5月の米雇用動態調査(JOLTS)などが予定されるほか、4日には米国の独立記念日による休場、5日には6月の米雇用統計の発表も控え、「足元では上下に動きにくい」(FX業者)との声も聞かれた。
 ユーロは朝方に比べ対円で強含み、対ドルで横ばい。正午現在、1ユーロ=173円49~50銭(前日午後5時、173円16~19銭)、対ドルでは1.0735~0735ドル(同1.0754~0754ドル)。

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