〔東京外為〕ドル、147円台前半=材料乏しく、もみ合い(28日正午) 2025年08月28日 12時03分

 28日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、手掛かり材料が乏しく、1ドル=147円台前半でもみ合い。正午現在、147円23~24銭と前日(午後5時、147円75~76銭)比52銭のドル安・円高。
 27日の欧州時間は月末のドル買いフローや米長期金利上昇を受けて148円10銭台に上昇した。米国時間序盤は長期金利低下でじり安となり、中盤に147円20銭台へ水準を切り下げた。終盤は押し目買いなどで147円30~50銭付近で推移。
 28日の東京早朝は147円20~30銭程度で小動き。午前9時以降はプラス圏に切り返す日経平均株価を受けて買いが先行し、147円50銭付近に上昇。その後、日経平均のもみ合いを眺めながら、147円20~40銭台で小浮動した。
 日銀の中川順子審議委員が、「経済・物価の見通しが実現していくとすれば、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」などと述べたが、「新味はなく、材料にはならなかった」(国内証券)とされ、ドル円相場の反応は限定的だった。
 ドル円は売買に決め手を欠き、方向感が出ていない。午後も新規の材料が乏しく、日経平均や時間外の米長期金利を眺めながらポジション調整主体の売買にとどまる見込み。中川審議委員の会見が行われるが、市場からは「無難な発言にとどまり、材料視されないだろう」(FX会社)との声が聞かれた。
 ユーロは朝方に比べ対円でもみ合い、対ドルは小動き。正午現在、1ユーロ=171円57~58銭(前日午後5時、171円44~45銭)、対ドルでは1.1652~1653ドル(同1.1603~1603ドル)。

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