〔NY石油〕WTI反発、63ドル台(27日午前) 2025年08月28日 00時00分
【ニューヨーク時事】27日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計で原油在庫の減少が示されたことを受けて買われ、反発している。米国産標準油種WTIの中心限月10月物は午前10時45分現在、前日清算値(終値に相当)比0.53ドル高の1バレル=63.78ドル。
EIAが発表した週間在庫統計では、原油在庫が前週比240万バレル減と、市場予想(ロイター通信調べ)の190万バレル減を上回る取り崩し幅となった。これを受けて、需給の引き締まり観測が強まり、原油が買われた。ガソリン在庫は120万バレル減(同予想220万バレル減)、ディスティレート(留出油)は180万バレル減(同90万バレル増)だった。
一方、米国は27日、ロシア産原油を大量に購入しているとして、インドに対する25%追加関税を発動した。今月導入したインドへの25%の相互関税に上乗せされ、同国からの輸入品に対する関税率は計50%となる。今のところ目立った供給混乱は見られないものの、米関税政策を背景としたエネルギー供給混乱への不透明感は根強く、原油の上値は重い展開となっている。