〔東京外為〕ドル、147円台後半=米長期金利上昇で上伸(15日午前9時) 2025年07月15日 09時02分
15日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米長期金利上昇を受け、1ドル=147円台後半に上伸した。午前9時現在は、147円76~78銭と前日(午後5時、147円36~38銭)比40銭のドル高・円安。
14日の海外市場では、米国時間は長期金利上昇やドル買いフローなどでじり高となり、中盤には147円70銭台を付けた。終盤は米CPIの発表を前に手控えムードが広がり、147円70銭前後で小動き。15日の東京早朝は買いが先行し、147円70~80銭台で推移している。
ドル円は、米経済指標など手掛かり材料を欠く中、インフレ再燃懸念による長期金利上昇に沿って上伸した。市場では「米CPI上昇率が加速するとの見方から、先回りの買いが入った可能性がある」(外為仲介業者)との見方もあった。
東京市場は、重要な経済指標の発表やイベントは予定されていない。仲値公示にかけては五・十日に伴う実需の売買が膨らむ可能性があるが、その後は米CPIを控えて積極的な売買は見送られるとみられる。前出の外為仲介業者は「147円台半ばから後半を中心に推移する」と予想する。
6月の米CPI上昇率は前月比0.3%と、前月の0.1%から加速すると見込まれている。トランプ米政権の関税政策によるインフレ再燃が意識されれば、連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測が後退し、長期金利は水準を切り上げる可能性がある。国内銀行は「今週中にも150円をうかがう」(国内銀行)と見通していた。
ユーロは対円で上昇、対ドルは下落。午前9時現在、1ユーロ=172円38~40銭(前日午後5時、172円20~21銭)、対ドルでは1.1665~1665ドル(同1.1682~1687ドル)。