〔NY石油〕WTI続伸、75.14ドル(18日) 2025年06月19日 05時13分
【ニューヨーク時事】18日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、中東情勢緊迫化を背景とした買いに続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月7月物は前日清算値(終値に相当)比0.30ドル(0.40%)高の1バレル=75.14ドル。中心限月清算値ベースで1月下旬以来約5カ月ぶりの高値水準を維持した。8月物は0.23ドル高の73.50ドル。
トランプ米大統領は17日、ホワイトハウスで国家安全保障会議(NSC)の会合を開き、イスラエルと交戦するイランへの軍事介入について本格的検討に着手。イランの最高指導者ハメネイ師は「戦争に断固立ち向かい、決して屈しない」と主張。米国が軍事介入に踏み切れば、情勢が一段と悪化するとの警戒感が強地合いを支えた。
また、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間石油在庫統計で、原油在庫が前週比1150万バレル減と、市場予想(ロイター通信拡大版調査)の180万バレル減を大幅に上回る取り崩し幅となった。需給の引き締まり観測も相場の追い風となった。
一方、米メディアによると、トランプ米大統領は18日、記者団に対し、イランから接触があり、ホワイトハウス訪問を示唆する意向が伝えられたと発言した。イランが交渉に前向きと受け止められ、売り圧力が強まる場面があった。原油は前日に清算値ベースで5カ月ぶりの高水準を付けていたこともあり、反動から利益確定の売りも出やすく、やや不安定な値動きとなった。
▽ガソリン=続伸。中心限月7月物の清算値は3.67セント高の1ガロン=230.86セント。
▽ヒーティングオイル=4営業日続伸。7月物の清算値は2.83セント高の1ガロン=253.34セント。