〔NY外為〕円上昇、142円台半ば=一時2週間ぶり高値(23日朝) 2025年05月23日 22時16分

 【ニューヨーク時事】週末23日午前のニューヨーク外国為替市場では、トランプ米大統領の発言を受けて、米国と欧州連合(EU)の貿易摩擦激化への懸念が強まったことから円買い・ドル売りが加速し、円相場は一時1ドル=142円45銭付近と、5月上旬以来約2週間ぶりの高値を付けた。午前9時現在は142円50~60銭と、前日午後5時(143円91銭~144円01銭)比1円41銭の大幅な円高・ドル安。
 トランプ米大統領は23日、SNSの投稿でEUからの輸入品に対して50%の関税を6月1日から課すべきだと表明。EUに対する貿易赤字に不満を訴えた。米財政不安が高まる中で、米国とEUとの貿易摩擦が激化するとの警戒感が強まり、相対的に安全とされる円に買いが集まった。米長期金利の低下も日米金利差の観点から円買い・ドル売りの流れを後押しした。
 トランプ氏の発言後にユーロは対円、対ドルともに売られた。同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1330~1340ドル(前日午後5時は1.1274~1284ドル)、対円では同161円60~70銭(同162円32~42銭)と、72銭の円高・ユーロ安。

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