〔米株式〕ダウ続落、389ドル安=米カナダ会談に警戒(6日) 2025年05月07日 05時37分

 【ニューヨーク時事】6日のニューヨーク株式相場は、トランプ米政権の高関税政策を巡る米カナダ首脳会談への警戒感から売りが先行し、続落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比389.83ドル安の4万0829.00ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は154.58ポイント安の1万7689.66で引けた。
 ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比6436万株増の10億7665万株。
 カナダのカーニー首相は同日、就任後初めてトランプ大統領と対面で会談した。友好ムードが演出された一方、トランプ氏はカナダへの関税見直しの可能性を問われた際、「ノー」と明言。市場では、関税協議の先行きについて「不透明感がかえって強まった」(日系証券)との懸念が浮上し、ダウの下げ幅が拡大した。
 トランプ氏が5日、輸入医薬品への追加関税を2週間以内に発表すると宣言したことも投資家心理を圧迫。メルクやアムジェンなど製薬株の下げも相場の足を引っ張った。朝方発表された3月の米貿易統計では、モノとサービスを合わせた貿易収支の赤字額が過去最大だったことも重荷となった。
 ダウは下げ幅を縮める場面もあったが、米連邦準備制度理事会(FRB)が7日まで開いている金融政策会合の内容を見極めたいとの思惑から様子見ムードも漂い、プラス圏に届かなかった。
 ダウ構成銘柄は、ゴールドマン・サックスが1.8%安、アメリカン・エキスプレスが1.0%安、ウォルマートが0.8%安。マクドナルドは0.3%高、ベライゾン・コミュニケーションズは1.4%高、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は0.3%高だった。

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