〔NY石油〕WTI3日ぶり反発、59.09ドル(6日) 2025年05月07日 04時55分

 【ニューヨーク時事】6日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、ドル下落に伴う割安感などを手掛かりに買い戻しが入り、3営業日ぶりに反発した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.96ドル(3.43%)高の1バレル=59.09ドル。7月物は1.93ドル高の58.68ドルだった。
 トランプ米大統領は5日、輸入医薬品への追加関税について「今後2週間以内に発表する」と言明。高関税政策がもたらす景気への影響を警戒し、6日の外国為替市場ではドルがユーロなどに対し軟調に推移、割安感の生じたドル建て商品に対する買いが促された。
 労働節連休(1~5日)明けの中国勢による安値拾いも入ったもよう。前日の相場は、主要産油国による増産決定を嫌気し、4年3カ月ぶりの低水準を付けていた。石油の輸入・消費大国である中国の景気を巡っては、連休中の消費活動が活発だったと報じられ、需要鈍化懸念を和らげた。
 この日はまた、イスラエル軍がイエメンの親イラン武装組織フーシ派に2日連続で報復攻撃を行ったほか、欧州連合(EU)はロシア産エネルギー資源への依存脱却に向けた工程表を発表。これらが地合いの改善を支えたものの、翌7日午後に米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定を控え、60ドルの節目には届かなかった。
 ▽ガソリン=続伸。中心限月6月物の清算値は4.17セント高の1ガロン=206.45セント。
 ▽ヒーティングオイル=3営業日ぶりに反発。6月物の清算値は3.43セント高の1ガロン=200.88セント。

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