〔NY石油〕WTI4日ぶり反発、59.24ドル(1日) 2025年05月02日 04時55分

 【ニューヨーク時事】1日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、安値拾いの買いが先行し、4営業日ぶりに反発した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比1.03ドル(1.77%)高の1バレル=59.24ドルだった。7月物は1.06ドル高の58.68ドル。
 サウジアラビアが増産に方針転換するとの観測を背景に供給過剰懸念がくすぶり、前日の相場は3%超安となり、中心限月の清算値ベースで2021年3月下旬以来約4年1カ月ぶりの安値水準となった。その反動で安値拾いの買いが入りやすかった。
 マイクロソフトやメタ(旧フェイスブック)など米巨大IT企業の好決算を受けて、この日の米株式市場が上昇。過度の景気減速懸念が幾分後退し、株と並ぶリスク資産とされる原油相場の支援材料となった。米サプライ管理協会(ISM)が午前発表した4月の製造業購買担当者景況指数(PMI)が48.7と市場予想(48.0=ロイター通信調べ)を上回ったことも相場を下支えた。
 一方、イランの核開発を巡る米国とイランの高官協議を仲介するオマーンのバドル外相は1日、X(旧ツイッター)への投稿で、当初3日にローマで開催予定だった4回目の協議が延期されたことを明らかにした。新たな期日は未定。トランプ米大統領は1日、SNSへの投稿で、イラン産原油や石油化学製品の購入を直ちにやめるべきだと発言。これらを購入する国や個人は即座に制裁の対象になると述べた。
 ▽ガソリン=上伸。中心限月6月物の清算値は3.15セント高の1ガロン=204.92セント。
 ▽ヒーティングオイル=上伸。6月物の清算値は1.02セント高の1ガロン=201.20セント。

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