〔NY金〕大幅続落、3294.10ドル(23日) 2025年04月24日 03時50分

 【ニューヨーク時事】23日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、大幅続落。トランプ米大統領の発言を受けて景気先行き不安が和らぎ、手じまい売りが活発化した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は、前日比125.30ドル(3.66%)安の1オンス=3294.10ドル。
 トランプ米大統領は22日夕、ホワイトハウスで記者団に対し、連邦準備制度理事会(FRB)が「利下げを行う絶好の時だ」と改めて金融緩和を迫った。ただ、批判を繰り返しているパウエルFRB議長に関し「解任するつもりはない」と明言。また、対中貿易交渉についても「強硬姿勢は取らないだろう」と、妥結に前向きな姿勢を示した。
 これを受け、中央銀行の独立性が脅かされるとの警戒感や、通商摩擦激化に伴う景気減速への懸念が後退。金相場は前日、質への逃避買いに一時3500ドルの節目を抜いたこともあり、この日は持ち高調整の売りが活発化した。
 また、中国との対立を巡り、ベセント米財務長官もこの日、現在の高関税をかけ合ってる現状は「持続的ではない」と強調。緊張緩和を進めた上で、貿易交渉に入る「2段階方式」を提案し、事態の打開へ向けた具体的な指針を明らかにした。

市況・概況