〔東京外為〕ドル、153円台前半=株大幅高で水準切り上げ(28日午後5時) 2024年10月28日 17時07分

 28日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日経平均株価の大幅高などを背景に買いが強まり、一時1ドル=153円90銭近くまで上昇した。終盤は戻り売りに押され、153円台前半で伸び悩んだ。午後5時現在、153円32~34銭と前週末(午後5時、151円95~96銭)比1円37銭の大幅ドル高・円安。
 ドル円は早朝、前週末の海外時間に買われた流れを引き継いだほか、衆院選の与党敗北を受けて買いが広がり、153円20銭台で取引された。午前9時以降、日経平均の大幅高を眺めて買いが強まり、午前11時前後には153円90銭近くに上値を切り上げた。正午前後は153円60銭台に伸び悩んだ。午後は一時持ち直す場面があったが、終盤は調整的な売りが出て、153円20銭前後に押し戻された。
 前週末の海外市場では、欧州時間は151円90銭~152円10銭程度でもみ合ったが、米国時間に入ると上昇した。9月の米耐久財受注や10月のミシガン大消費者景況感指数の確報値などが強めだったことが買い要因で、終盤には152円30銭台に水準を切り上げた。
 東京早朝は、衆院選での与党敗北で円売りが強まった。「政局混迷で日銀の追加利上げが難しくなる、との見方が広がった」(運用会社エコノミスト)という。また、日経平均の急伸もドル円を支援した。ただ、終盤は「急速に買われた後を受け、持ち高調整のドル売り・円買いが出た」(大手邦銀)との声が聞かれ、上値を削る展開になった。
 ユーロは終盤、対円で小動き、対ドルは強含み。午後5時現在、1ユーロ=165円66~67銭(前週末午後5時、164円45~48銭)、対ドルでは1.0803~0804ドル(同1.0823~0824ドル)。

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