〔NY金〕続伸、2754.60ドル=週間では0.90%高(25日) 2024年10月26日 04時11分

 【ニューヨーク時事】週末25日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、安全資産としての金需要が支援要因となり、続伸した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比5.70ドル(0.21%)高の1オンス=2754.60ドルで、週間では0.90%上昇した。
 ロイター通信によると、パレスチナ自治区ガザでは25日、イスラエル軍による空爆で少なくとも9人が死亡した。ガザの停戦交渉に関し、イスラエル首相府は24日、対外情報機関モサドのバルネア長官を27日に仲介国カタールの首都ドーハに派遣すると発表するなど停戦交渉の進展が期待されるものの、中東情勢の先行きには依然として不透明感がくすぶっている。安全資産としての金への引き合いは強く、買いが先行した。
 米長期金利が低下した場面では、利回りを生まない資産である金への投資妙味も意識された。
 ただ、今週前半に連日最高値を更新したことを受け、高値圏では利益確定の売りも出やすく、相場の上値は限られた。
 市場の目先の注目材料は主要な米経済指標で、来週には7~9月期の米国内総生産(GDP)速報値と9月の米個人消費支出(PCE)物価指数、10月の雇用統計が発表される。米連邦準備制度理事会(FRB)による今後の金融政策方針の手掛かりを得たいとの思惑が広がっている。

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