〔東京外為〕ドル、159円台前半=介入観測などで大幅下落(12日午後5時) 2024年07月12日 17時04分

 12日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、6月の米消費者物価指数(CPI)が弱かったほか、ドル売り・円買い介入の観測などに圧迫され、1ドル=159円台前半へと大幅に下落した。朝方は、一時157円台後半まで売り込まれた。その後は買い戻しが入ったが、なお上値は重かった。午後5時現在は、159円20~23銭と前日(午後5時、161円63~63銭)比2円43銭の大幅ドル安・円高。
 ドル円は早朝、前日の海外時間に急落した流れから159円40銭台で取引された。午前9時前に介入警戒感から一時157円70銭台に急落。同水準では値ごろ感からの買い戻しや実需筋の買いも入り、正午前後は159円30銭台に持ち直した。午後は、日経平均の急落で売られる場面もあったが、終盤はやや持ち直す動きとなった。
 前日の海外市場では、6月の米CPIの伸び率が鈍化。米長期金利が低下し、ドル円は売りが強まった。その過程で大口の売りが出て、政府・日銀の介入観測が台頭。一時は157円40銭台まで下値を切り下げた。終盤は158円台後半に持ち直した。
 東京時間の早朝は、押し目買いが先行したが、「ユーロ円でレートチェックが入ったとの観測が浮上した」(FX業者)ため、ドル円も急落。ただ、「下値では値ごろ感からの押し目買いが入った」(為替ブローカー)とされ、正午に向けては持ち直す展開だった。午後は、日経平均の急落が重しとなったが、下値ではなお買いも入り、159円台前半を軸にもみ合った。目先は「介入観測で乱高下した後を受け、いったんは落ち着きどころを探る展開になるだろう」(大手邦銀)と見込まれる。
 ユーロは終盤、対円で下げ渋った。対ドルは横ばい圏。午後5時現在、1ユーロ=173円16~17銭(前日午後5時、175円21~21銭)、対ドルでは1.0875~0875ドル(同1.0839~0839ドル)。

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