〔米株式〕NYダウ反落、262ドル安=ナスダックも安い(11日午前) 2025年07月11日 23時16分

 【ニューヨーク時事】週末11日午前のニューヨーク株式市場は、トランプ米大統領がカナダに35%の輸入関税を課すと発表したことを受け、米国の高関税政策に対する警戒感から反落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比262.80ドル安の4万4387.84ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は38.11ポイント安の2万0592.55。
 トランプ米大統領は10日、カナダに35%の関税を通知する書簡をSNSで公表、発動日は8月1日とした。トランプ氏はNBCテレビで相互関税の通知を受けていない貿易相手国・地域に関して「残りの全ての国は20%であれ15%であれ、支払うことになるというだけだ」とした上、欧州連合(EU)については「数時間以内」に関税を通知する意向を示した。これを受けて、米高関税政策に不透明感が広がる中、米国とカナダを含む相手国の貿易摩擦の激化が景気を押し下げるとの懸念が強まり、米株が売られた。
 また、来週以降に本格化する2025年4~6月期の決算発表シーズンを控え、利益確定の売りも出やすい。ナスダックは前日に連日で最高値を更新して引け、ダウも史上最高値に接近していた。
 個別銘柄では、ウォルマート、エヌビディアのほか、アマゾン・ドット・コムやボーイングが小幅高。一方で、ホーム・デポやナイキ、シャーウィン・ウィリアムズが安い。ダウ構成銘柄以外では、代表的な暗号資産(仮想通貨)ビットコインが最高値を更新する中、関連銘柄であるコインベース・グローバルが上昇している。

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