〔東京外為〕ドル、146円台前半=米長期金利低下で下落(10日午後5時) 2025年07月10日 17時33分
10日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米10年債入札の良好な結果などを背景とした米長期金利の低下を受け、1ドル=146円台前半に下落した。一時145円台後半まで下押す場面もあった。午後5時現在は、146円27~29銭と前日(午後5時、146円84~85銭)比57銭のドル安・円高。
東京時間の午前は、時間外取引の米長期金利の低下を眺めた売りなどが増加し、仲値公示に向けて145円70銭台まで水準を切り下げた。ただ、その後は米長期金利の下げ止まりを受け、正午ごろには146円10銭台に買い戻された。午後は買いが継続し、146円40銭付近に浮上。その後は日経平均株価や時間外の米長期金利の動向をにらんでもみ合いとなり、146円台前半を中心に方向感なく推移した。
ドル円は、米長期金利の低下や連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測などで水準を切り下げた。しかし、一段と売り込む材料は見当たらず、145円台後半から146円台半ばのレンジ推移にとどまった。市場では、引き続きトランプ米政権の関税措置を巡る各国との協議を見極めたいとのムードに包まれている。このため、米関税に関する続報が出てくるまでは「レンジ相場が続く」(外為仲介業者)とみられている。
この後の米国時間には米30年債の入札がある。9日と同様、入札結果を受けて長期金利が動意付き、ドル円も反応する可能性がある。また、7月の利下げの可能性を示唆したウォラーFRB理事の講演にも注目が集まっている。
ユーロは対円で下落、対ドルで上昇。午後5時現在は、1ユーロ=171円63~65銭(前日午後5時、171円91~92銭)、対ドルでは1.1733~1733ドル(同1.1707~1707ドル)。