〔NY石油〕WTI続伸、65ドル台(27日午前) 2025年06月27日 23時38分

 【ニューヨーク時事】週末27日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、世界的な需給引き締まり観測やドル安地合いを背景に買いが優勢となり、続伸している。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は午前10時現在、前日清算値(終値に相当)比0.68ドル高の1バレル=65.92ドル。
 市場では中東情勢の先行きを見極めたいとの思惑が根強い一方で、目先の関心は需給要因に向いている。米エネルギー情報局(EIA)が25日公表した週報で、米原油在庫が市場予想の7倍以上の規模の在庫急減となったほか、ガソリン、ディスティレート(留出油)はいずれも取り崩しとなった。ロイター通信によると、欧州の主要港湾・工業地帯であるアムステルダム、ロッテルダム、アントワープ(ARA)地域の精製拠点のガソリン在庫が約1年ぶりの低水準に落ち込んだほか、シンガポールの中間留分在庫が減少するなど、世界的にエネルギー需給の引き締まりを示唆する報告が相次ぎ、相場の支援要因となっている。
 外国為替市場では、ドル安・ユーロ高基調が継続しており、ドル建てで取引される商品の割安感に着目した原油買いも後押しされている。

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