将来世代への責任果たす=筒井経団連新会長が就任 2025年05月29日 19時58分

経団連定時総会で握手する十倉雅和前会長(左)と筒井義信新会長=29日午後、東京都千代田区
経団連定時総会で握手する十倉雅和前会長(左)と筒井義信新会長=29日午後、東京都千代田区

 経団連は29日の定時総会で、第16代会長に筒井義信日本生命保険前会長(71)を選任した。金融機関出身の会長は初めて。筒井氏は就任あいさつで「科学技術立国と貿易投資立国による、確かな成長を目指す」と述べた。その上で、「将来世代への責任を果たす」と表明した。任期は2期4年。
 総会に出席した石破茂首相は、筒井氏に対し「賃上げと投資がけん引する成長型経済への移行を、官民連携で加速させてほしい」と呼び掛けた。
 これに対し、筒井氏は「イノベーション(の促進)による国内投資」の意義を説明。各国と連携し、貿易や投資を活性化させることの重要性を訴えた。また、社会保障制度の持続可能性を高めるための政策提言にも力を入れる方針を示した。
 筒井氏は総会後の記者会見で、社会保障制度改革に関し、「明快な発信を心がけ、国民の声を聞き取って対話の促進に努めたい」と強調した。
 また、トランプ関税を巡り、米国際貿易裁判所が一部関税措置を違法と判断し、差し止めを命じたことについては「一部と言わず全てを差し止めていただきたい思いだ」と歓迎。「米国でチェックとバランスが働くことに期待したい」と語った。 

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記者会見で写真に納まる経団連の筒井義信新会長(中央)ら。右端は佐藤恒治副会長=29日午後、東京都千代田区
記者会見で写真に納まる経団連の筒井義信新会長(中央)ら。右端は佐藤恒治副会長=29日午後、東京都千代田区

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