車の逆輸入「手法の一つ」=米国の対日貿易赤字縮小で―石破首相 2025年05月21日 18時23分

石破茂首相は21日の党首討論で、米国の対日貿易赤字を縮小する方策について「どうやって米国で造った日本(メーカー)の自動車を販売するかということも、手法の一つとしてあり得る」と述べた。日本メーカーが米国の工場で車を製造し、日本に輸入する「逆輸入」が選択肢になるとの認識を示したものだ。国民民主党の玉木雄一郎代表への答弁。
トランプ米政権の関税措置見直しに向けた日米閣僚級協議で、日本側は車に対する25%の追加関税撤廃を繰り返し求めている。ただ、米国側は車の関税を交渉対象に含めることには慎重で、両国の隔たりは大きい。
首相は、日本で米国車の販売が振るわない理由の一つとして「ディーラー(販売店)の数が決定的に少ない」と指摘。日本メーカーの逆輸入車なら各社の国内販売網で売れるため、米国の対日輸出増加や雇用・投資の拡大につながり、米政権側の理解を得られる可能性がある。