〔米株式〕NYダウ反発、66ドル高=ナスダックは続伸(14日午前) 2025年05月14日 23時35分

 【ニューヨーク時事】14日午前のニューヨーク株式相場は、一部ハイテク銘柄主導で買われ、反発している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時20分現在、前日終値比66.49ドル高の4万2206.92ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は55.86ポイント高の1万9065.94。
 米半導体エヌビディアとアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)は13日、サウジアラビアの政府系ファンドが所有する人工知能(AI)新興企業「ヒュメイン」との業務提携を発表した。エヌビディアはサウジで数十万個のAI半導体を販売する計画の第1弾として1万8000個のAI向け次世代半導体「ブラックウェル」をヒュメインに提供。AMDも100億ドルの協力関係を締結した。米国製半導体の供給拡大を好感して、関連銘柄が積極的に買われ、ダウは一時110ドル余り上伸した。
 米中両政府が関税率を115%引き下げ、90日間の交渉期間に入ったことも引き続き、市場のリスク投資意欲を支援。中東歴訪中のトランプ米大統領による対米投資や貿易に関する外交成果への期待も買い地合いにつながっているもよう。
 一方、市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)高官らの発言に注目。パウエルFRB議長の講演を15日に控え、今後の金融政策の方向性に関する手掛かりを得たいとの思惑が広がっている。この日は早朝からウォラーFRB理事、ジェファーソンFRB副議長が講演した。
 個別銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループは前日に18%急落した後を受け反発し、2%超上伸。エヌビディアは1.8%上伸。60億ドル規模の自社株購入を発表したAMDは4%高で推移している。一方、米カジュアル衣料のアメリカン・イーグル・アウトフィッターズは6%下落。「マクロ経済の不確実性」を理由に2025年通期の業績見通しを撤回したことが嫌気されている。

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