「国際公共財」提供に意欲=米の関与縮小で中国主席 2025年04月29日 20時32分
【北京時事】中国の習近平国家主席は29日、上海にある国際金融機関「新開発銀行」(BRICS銀行)本部を訪れ、「より多くの国際公共財を提供していく」とアピールした。トランプ米政権が国際機関への関与を弱める中、その穴埋めに意欲を示した格好だ。
BRICS銀はブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの新興5カ国で設立。現在はバングラデシュやエジプトなども出資している。
国営新華社通信によると、習氏は同日午前に本部でルセフ総裁と会談。中国の経済成長に関する知見を各国と共有する考えを示した。
その上で「中国は国際社会の共通の利益を断固として守っていく」と主張。トランプ政権が地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」や、世界保健機関(WHO)からの離脱を表明する中、中国による出資金の拡大などを狙っている可能性もある。