サラ副大統領の弾劾裁判差し止め=1年間に複数回手続きは違憲―フィリピン最高裁 2025年07月25日 23時45分

フィリピンのサラ・ドゥテルテ副大統領=5月9日、マニラ(AFP時事)
フィリピンのサラ・ドゥテルテ副大統領=5月9日、マニラ(AFP時事)

 【マニラ時事】フィリピン最高裁は25日、上院で今月末に予定されていたサラ・ドゥテルテ副大統領の弾劾裁判の差し止めを命じた。1年間に複数回の弾劾手続きをすることは憲法で禁じられているとの判断を示した。
 サラ氏は公金の不正使用のほか、マルコス大統領夫妻らに対する殺害予告などで弾劾訴追されていたが、それ以前にも民間団体から3件の告発があった。弾劾裁判で罷免の判断を受ければ、サラ氏は失職し公職から永久追放される。有力候補と見なされている2028年の次期大統領選にも出馬できなくなる。
 弾劾裁判の期日は今月30日だったが、最高裁は下院が弾劾案を可決した今年2月5日から1年が経過した来年2月6日以降でなければ、新たな審理には入れないとした。裁判官全員が今回の判断を支持したという。 

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