英豪、新安保条約で合意=原潜協力を推進―2プラス2 2025年07月25日 17時35分

25日、シドニーで記者会見する英豪両政府の外務・防衛担当4閣僚(EPA時事)
25日、シドニーで記者会見する英豪両政府の外務・防衛担当4閣僚(EPA時事)

 【シドニー時事】英オーストラリア両政府は25日、豪最大都市シドニーで外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開き、今後50年の安全保障協力について定めた新条約を締結することで合意した。米英豪の安保枠組み「AUKUS(オーカス)」の下で次世代型原子力潜水艦の共同開発を着実に進めることが柱。26日に調印される。
 AUKUSの合意では、次世代型原潜の前段階として米バージニア級原潜の豪州への売却が計画されているが、トランプ米政権は「米国第一」の観点から見直し中で、予定通りに進まない可能性もある。英豪としては、新条約で次世代型原潜の設計、建造、運用などの協力について定め、計画全体への影響を最小限にとどめたい考えだ。
 一方、英豪4閣僚は共同声明で、台湾問題の武力による現状変更に反対を表明。南シナ海での中国公船による危険行為にも懸念を示した。ヒーリー英国防相は協議の席上、「インド太平洋と欧州・大西洋の安全保障は不可分だ。英豪関係を一層強化しなければならない」と述べた。 

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