韓国国防省、空軍の監査着手=無通告で日本防空識別圏進入か 2025年07月25日 15時40分

【ソウル時事】韓国空軍は25日、米領グアムに向かっていた輸送機1機が13日に燃料切れのため、沖縄県の米軍嘉手納基地に緊急着陸したと明らかにした。日本への事前通告なしに防空識別圏に進入したとみられ、航空自衛隊機が緊急発進する事態となった。韓国国防省は空軍の監査に着手した。
輸送機は13日、多国間訓練参加のためグアムに向かったが、途中で異常気象により迂回(うかい)経路を飛行したため計画よりも多くの燃料を消費。燃料が足りなくなり、緊急事態を告げて嘉手納基地に着陸した。基地で燃料補給を受けた後、グアムでの訓練に加わったという。
林芳正官房長官は25日の記者会見で「結果として(自衛隊機が)緊急発進する事態となったことは遺憾であり、こうした事態を防ぐための措置を取るよう韓国政府に申し入れた」と述べた。
韓国軍当局者は取材に「領空通過の承認を受ける手続きに問題があった」と説明。「今後このような事態が発生しないよう、順守を改めて徹底し、クロスチェックも義務化する」と強調した。