李政権の閣僚候補、相次ぎ脱落=世論配慮で打撃は限定的―韓国 2025年07月24日 17時22分

【ソウル時事】韓国の李在明政権で疑惑が指摘された閣僚候補2人の任命が相次いで白紙となった。世論の批判を受けて、教育相候補の指名を撤回。女性家族相候補は入閣辞退に追い込まれた。発足1カ月半の政権に一定の打撃は避けられないものの、世論に配慮して任命を強行しなかったことで、影響は限定的と言えそうだ。
大学総長出身の教育相候補、李真淑氏は過去の論文盗用疑惑、女性家族相候補で国会議員の姜仙祐氏は補佐官に自宅のトイレを修理させたとされるパワハラ疑惑がそれぞれ浮上。保守系最大野党「国民の力」は「閣僚の資格がない」と国会の人事聴聞会で追及を強めていた。
2人については、革新系与党「共に民主党」内や政権の支持母体の労組などからも辞退を求める声が相次いでいた。李大統領は20日、「悩んだ末」(大統領府高官)、李真淑氏の教育相候補指名を撤回した。
李大統領に近いとされる姜氏は指名撤回が見送られたが、大統領の側近で次期与党代表候補の朴賛大前院内代表が23日、公然と「自ら決断すべきだ」と要求。姜氏は同日、国民への謝罪とともに「大統領に申し訳ない」と述べ、入閣辞退を表明した。
24日発表の世論調査「全国指標調査」によると、閣僚候補の指名撤回について回答者の74%が「良いことだ」と好感。李大統領の支持率は64%と、10日発表の前回調査に比べて1ポイント減にとどまっている。