欧州中銀、金利据え置き=8会合ぶり、関税見極め 2025年07月24日 21時38分

欧州中央銀行本部=24日、ドイツ・フランクフルト(AFP時事)
欧州中央銀行本部=24日、ドイツ・フランクフルト(AFP時事)

 【ブリュッセル時事】欧州中央銀行(ECB)は24日、ユーロ圏の金融政策を協議する定例理事会を開き、政策金利を据え置くことを決めた。据え置きは昨年7月以来、8会合ぶり。物価が目標水準近辺で推移する中、トランプ米政権による高関税政策の影響を見極める考えだ。
 政策金利の一つで、民間銀行がECBに資金を預け入れる際に適用する中銀預入金利を2.00%に据え置く。
 6月のユーロ圏消費者物価指数(確定値)は前年同月比2.0%上昇し、ECBの物価目標と一致した。一方、米国と欧州連合(EU)の貿易協議は継続中で、既に発動されている鉄鋼・アルミニウムや自動車への米関税の影響は、いまだ明確になっていない。
 会合後の記者会見でラガルド総裁は「貿易摩擦が迅速に解消されれば、消費者や企業の意思決定を難しくしている不確実性の一部が取り除かれる」と述べ、政策判断への影響を示唆した。 

海外経済ニュース