与野党候補、討論会で非難合戦=有力紙「決定打なし」―韓国大統領選 2025年05月24日 14時40分

23日、ソウルでのテレビ討論会に先立ち、握手する韓国最大野党「共に民主党」の李在明前代表(左)と金文洙前雇用労働相(EPA時事)
23日、ソウルでのテレビ討論会に先立ち、握手する韓国最大野党「共に民主党」の李在明前代表(左)と金文洙前雇用労働相(EPA時事)

 【ソウル時事】韓国大統領選(6月3日投開票)の第2回テレビ討論会が23日、開かれた。「社会の統合」がテーマだったが、与野党主要候補は非難の応酬に終始。24日付の有力紙・中央日報は「相手候補の既知の弱点を採り上げただけで、決定打はなかった」と分析した。
 最有力候補の革新系最大野党「共に民主党」の李在明前代表は、第1回討論では守勢が目立ち、支持率低下の一因になったが、今回は保守系与党「国民の力」の金文洙前雇用労働相らに攻勢を強めた。
 李氏は、尹錫悦前大統領による「非常戒厳」宣言に端を発した「内乱の克服が社会統合の最も重要な方法だ」と主張。金氏について「内乱首謀者の尹氏らと絶縁する考えはないのか」と批判した。一方、金氏は、李氏が公選法違反事件で被告となっている点を念頭に「詐欺師や不正腐敗の人がいなくなれば社会統合は実現する」と反撃した。
 第3の候補、保守系野党「改革新党」の李俊錫議員が原発政策を質問し、東京電力福島第1原発事故も議論に上った。李在明氏は、原発利用の必要性を認めつつ「事故が起きないよう日本人は最善を尽くしたが、原発が爆発したのが現実だ」と指摘。金氏は「福島原発は爆発したのではなく、津波のため漏水した」と主張した。実際には事故で三つの原子炉建屋で水素爆発が起きている。 

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