米イラン、5回目の核協議=ウラン濃縮で隔たり 2025年05月23日 21時05分

ウィトコフ米中東担当特使(左)とイランのアラグチ外相(AFP時事)
ウィトコフ米中東担当特使(左)とイランのアラグチ外相(AFP時事)

 【イスタンブール時事】米国とイランは23日、イラン核開発を巡る5回目の高官協議をローマで行った。イランによるウラン濃縮活動の継続を巡って、双方の主張には隔たりが残る。イランのメディアによると、同国の交渉団を率いるアラグチ外相は協議後、仲介するオマーンが解決に向けた提案を示し、米イラン両国が専門家レベルで検証を行うことで一致したと明らかにした。
 協議は過去4回と同様、オマーンを通じた間接形式となった。11日にオマーンで開かれた第4回協議の後、アラグチ氏は「立場は近づいた」と述べ、前進があったことを示唆した。トランプ米大統領も15日、合意に近づいているとの認識を示した。
 ただ、米国はウラン濃縮活動の完全停止を要求。ウィトコフ米中東担当特使は、米メディアで「たとえ1%でも濃縮能力は認めないという、非常に明確なレッドライン(譲れない一線)がある」とけん制した。一方、イラン側は「過剰な要求であり、われわれは誰の許可も待っていない」(最高指導者ハメネイ師)と強く反発している。 

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