第三候補が支持拡大=保守一本化拒否、革新系優位に拍車―韓国大統領選 2025年05月22日 19時04分

【ソウル時事】韓国大統領選(6月3日投開票)で、与野党の二大政党候補に挑む第三の候補、保守系野党「改革新党」の李俊錫議員(40)の支持率が22日、初めて10%に達した。最有力候補の革新系最大野党「共に民主党」の李在明前代表(60)に対抗する上で、保守系勢力は候補者の一本化が不可欠とみられるが、李俊錫氏は支持率上昇を背景にこれを拒否。結果的に李在明氏が優位に立つ状況に拍車が掛かる形となっている。
22日発表の「全国指標調査」によると、李俊錫氏の支持率は前週比3ポイント増の10%。尹錫悦前大統領の「非常戒厳」宣言に失望して与党から離れた一部保守層や、5件の刑事裁判を抱える李在明氏を避ける一部中道層の受け皿になりつつあるもようだ。李在明氏は同3ポイント減の46%、保守系与党「国民の力」の金文洙前雇用労働相(73)は同5ポイント増の32%だった。
与党は保守系候補の一本化を目指すが、李俊錫氏は22日の記者会見で「最後まで李俊錫と改革新党の名前で勝利する」と表明した。若手のため今回の大統領選で存在感を示し、次回の足掛かりとする考えとみられる。「一本化の話は意味がない。支持率上昇の流れはさらに加速する」と強調した。
李俊錫氏は18日に開かれたテレビ討論会で「李在明氏は最近、中国にも台湾にもありがとうと言えば良いと発言したが、あまりにも親中的だ」などと鋭く追及し、注目を集めた。討論会で「最も良くできた候補」を尋ねた同調査で、李俊錫氏を選んだ回答は28%。精彩を欠いた金氏の19%を上回った。