日系人部隊サイトを一時削除=米軍、反多様性で 2025年03月19日 16時00分

米国民最高の「議会勲章」の授与式に臨む元陸軍第442連隊戦闘団所属の日系退役軍人ら=2011年11月、ワシントン(AFP時事)
米国民最高の「議会勲章」の授与式に臨む元陸軍第442連隊戦闘団所属の日系退役軍人ら=2011年11月、ワシントン(AFP時事)

 【ワシントン時事】トランプ米政権が公的機関からの「多様性、公平性、包括性(DEI)」排除を進める中、第2次大戦での日系人部隊の勇猛ぶりを紹介した軍のウェブサイトが一時削除されていたことが明らかになった。ハワイ州のグリーン知事が17日のX(旧ツイッター)への投稿で、ホワイトハウスに働き掛けて再公開にこぎ着けたと説明した。
 この部隊はハワイ出身の日系人を中心に構成された陸軍第442連隊戦闘団。欧州戦線で活躍し、「米軍史上最も多くの勲章を受けた」(陸軍)部隊として知られる。
 サイトは人種的マイノリティー(少数派)に言及していると見なされたもようで、3月上旬に削除されたが、17日までに復元された。グリーン氏は「ハワイにとって大事な問題を提言し、連邦政府の重要な行動につながった」と述べた。
 一方、18日付の米紙ワシントン・ポストは、大戦末期の1945年2月に硫黄島の摺鉢山山頂に米兵が国旗を立てる写真を掲載したサイトを、国防総省が削除したと報じた。写っている兵士の1人が先住民だったことが原因という。 

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