「謎の足跡」は恐竜=高校玄関の岩、正体解明―豪 2025年03月16日 15時02分

【シドニー時事】謎の3本指の足跡が刻まれた岩。オーストラリア北東部クイーンズランド州で2002年に見つかり、高校の玄関ホールに置かれていたが、クイーンズランド大がこのほど調査した結果、約2億年前の恐竜のものと確認した。足跡の正体は二十数年を経て解明された。
岩は1平方メートルほどのテーブル状で、州内の炭鉱で掘り起こされた後、州立ビロエラ高校に寄贈された。同大が調べたところ、足跡は計66個で、ジュラ紀初期の小型草食恐竜「アノモエプス」の一種のものだと分かった。この恐竜は全高1メートル足らずで、足の長さは15~50センチ。2本足で歩行していたと推定されている。
さらに識別した結果、足跡の「主」は47個体だったことも判明。恐竜が川の浅瀬か湿地を時速6キロ以下で歩いた際に足跡が付き、化石になったとみられる。同大のアンソニー・ロミリオ博士は「これまで豪州で見つかった足跡の化石では、最も密集度が高い。貴重な太古の史料が学校に眠っていたとは信じられない」と話している。
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