「AIロボ」実用化へ競争加速=生産性向上に期待―米エヌビディアが開発者会議 2025年03月16日 14時12分

ロボットがミニチュアのバスケットボールのゴールにダンクシュートする様子を紹介した米グーグルのデモ動画(YouTubeより・時事)
ロボットがミニチュアのバスケットボールのゴールにダンクシュートする様子を紹介した米グーグルのデモ動画(YouTubeより・時事)

 【シリコンバレー時事】生成AI(人工知能)をロボットに搭載する動きが加速している。米グーグルが新たな基盤モデルを発表し、新興企業も実用化に向けた技術開発でしのぎを削る。生産性の向上が期待される中、米半導体大手エヌビディアが17日からカリフォルニア州で開く開発者会議では「AIロボ」が注目されそうだ。
 グーグルが発表したのは「ジェミニロボティクス」。対話型AI向けの「ジェミニ」を応用し、視覚や言語、動作を認識して制御するモデルと、空間を把握するモデルを開発。指示や周囲の状況を理解し、即応する能力が高まったという。
 デモ動画では、ロボットに「ブドウを透明な容器に入れて」と指示すると、3色ある容器から透明なものを識別し、テーブルに置かれたブドウを移した。「スラムダンクして」と命令すると、ボールをゴールに入れる動きを披露した。
 産業用や人型のロボットは事前にプログラムされた命令に沿って動くタイプが一般的。生成AIの登場で、より柔軟に幅広い作業がこなせるようになってきた。
 調査会社マーケット・リサーチ・フューチャーによると、2023年に712億ドル(約10兆6000億円)だったロボットの市場規模は、32年までに4倍の2868億ドルに成長する見込み。米新興企業フィギュアAIが独自動車大手BMWと組み、製造現場で人型ロボットの活用を目指す動きも出ている。
 エヌビディアが21日まで開く開発者会議には約2万5000人が参加する予定。人型ロボットの開発が進むと予言するフアン最高経営責任者(CEO)が18日に基調講演を行う。 

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