米ロ首脳が今週電話会談=ウクライナ停戦協議へ―米特使 2025年03月16日 10時03分

ルビオ米国務長官(左)とロシアのラブロフ外相(AFP時事)
ルビオ米国務長官(左)とロシアのラブロフ外相(AFP時事)

 【ワシントン時事】米国のウィトコフ中東担当特使は16日、CNNテレビの番組に出演し、トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領が今週、電話会談を行うと明らかにした。ロシアが侵攻を続けるウクライナの停戦について協議するとみられる。ルビオ米国務長官とロシアのラブロフ外相も15日に電話で会談し、「意思疎通の回復」に向け、外交関係修復への取り組みを継続することで合意。首脳電話会談に向けた地ならしを行った。
 ウクライナを巡っては、ウィトコフ氏が13日にモスクワを訪れ、プーチン氏と会談。ウクライナが受け入れた30日間にわたる停戦案を議論した。プーチン氏は同日の記者会見で「危機の根本原因」を取り除くべきだとして、即時受諾に難色を示した。
 プーチン氏は一方、停戦案に関し、トランプ氏と直接議論する必要があると言及。トランプ氏も前向きな姿勢を示していた。
 ウィトコフ氏はCNNに対し、プーチン氏との会談は「3~4時間」続いたと明かし、「前向きだった」と語った。米国とウクライナの代表団が今週協議するとも発言。プーチン氏との会談内容などを話し合うもようだ。
 米ロ両政府によると、両外相はサウジアラビアで開いた米ロ高官協議などで話し合った内容を確認し、「次のステップ」を巡って意見交換した。
 一方、ロシア側は、米軍によるイエメンの親イラン武装組織フーシ派への攻撃に関して説明するため、米側が電話会談を要請したと説明。ルビオ氏がフーシ派の商船攻撃を容認しない姿勢を強調すると、ラブロフ氏は「全当事者による実力行使の即時停止」と「流血を防ぐ解決策を見いだすための政治対話」を訴え、米側に自制を促した。 

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