欧州首脳ら対ロ圧力継続で合意=ウクライナ巡りオンライン会合 2025年03月16日 05時36分

【ロンドン時事】スターマー英首相は15日、ウクライナの停戦を巡り、欧州の主要国やウクライナなど約25カ国・機関による首脳会合をオンラインで開催した。スターマー氏は会合でウクライナの持続的な平和実現の必要性を強調。各国首脳はロシアのプーチン大統領に和平交渉の席に着くよう圧力をかけ続けることで合意した。
会合後に発表された議長声明は「プーチン氏は和平に真剣であることを証明し、対等な条件で停戦に同意しなければならない」と指摘。即時かつ無条件の停戦を拒否した場合は、ウクライナへの軍事支援を拡大し、対ロ制裁をさらに強化すると警告した。
参加したウクライナのゼレンスキー大統領は「欧州の部隊と米国の支援があれば、平和はより信頼できるものになる」と協力を要請。英国とフランスは停戦後の平和維持部隊派遣を提案しており、スターマー氏は会合後の記者会見で「われわれは作戦段階に移行する」と述べ、軍関係者らが20日に英国で会合を開くと明らかにした。
会合では、石破茂首相も書面でメッセージを出し、和平の在り方は「欧州のみならず、インド太平洋を含む世界の安全保障に影響を与え得る」と表明。「誤った教訓が導き出される状況とならないように対応しなくてはならない」と呼び掛けた。
ロシアは米国が提示した30日間の停戦案の即時受け入れに難色を示している。スターマー氏は会合で、こうした態度をプーチン氏の「遅延戦術」だと断じて非難。「平和に真剣ならウクライナへの攻撃を止めなければならない」と訴えた。