台湾の頼政権を威圧=「反国家分裂法」20年―中国 2025年03月14日 17時50分

【北京時事】中国が台湾独立を阻止する目的で「反国家分裂法」を制定し20年を迎えた14日、北京の人民大会堂で意見交換会が開かれ、台湾の頼清徳政権を威圧した。共産党序列3位の趙楽際・全国人民代表大会常務委員長(国会議長)のほか、軍の作戦計画や指揮を担う中央軍事委員会統合参謀部の劉振立参謀長、台湾方面を担当する司令官らが出席した。
趙氏は、頼政権やトランプ米政権を念頭に「台湾独立の分裂活動を断固たたき、外部勢力の干渉を阻止し、祖国統一の大業を揺るぎなく推進する」と強調。これまでの取り組みで「両岸(中台)関係の主導権を握った」と誇った。
反国家分裂法は「台湾を中国から切り離しかねない重大な事案が発生したとき、非平和的方式とその他の必要な措置を講じ、国家主権と領土保全を守ることができる」と明記。台湾側の動き次第で直ちに武力行使に踏み切ることを正当化している。
頼総統は13日、中国を「敵対勢力」と断言。中国政府で台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室は報道官談話で「独立派がレッドライン(越えてはならない一線)を突破すれば、断固とした措置を取らざるを得ない」と武力行使をちらつかせた。