出産施設破壊は「ジェノサイド」=ガザ攻撃でイスラエル批判―国連調査委 2025年03月14日 08時10分

イスラエル軍の攻撃で破壊された病院=2024年9月、パレスチナ自治区ガザ(AFP時事)
イスラエル軍の攻撃で破壊された病院=2024年9月、パレスチナ自治区ガザ(AFP時事)

 【エルサレム時事】国連の独立調査委員会は13日、パレスチナ自治区ガザで2023年10月以降、イスラエルが不妊治療施設や産科病院を組織的に破壊し、「ジェノサイド(集団殺害)」を行ったと断じる報告書を公表した。ジェノサイド条約は、特定の集団の出生阻止を意図した行為などをジェノサイドと定義している。
 報告書は、イスラエル軍がイスラム組織ハマスによる奇襲直後の23年12月、ガザの中心的な不妊治療施設を意図的に攻撃し、未受精卵などを破壊したと指摘。この施設が「合法的な軍事目標」であるという証拠は見つからなかったとしている。
 また、ガザ全域で出産に関連する医療施設が攻撃されたと説明。一連の行為は「ガザのパレスチナ人を滅ぼす意図を示している」と強調した。
 イスラエルのネタニヤフ首相は報告書発表を受け、「根拠のない非難だ」と反発した。 

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