北朝鮮「IT戦士」、収益130億円=身分偽り遠隔勤務、14人起訴―米 2024年12月13日 10時30分
【ワシントン時事】米司法省は12日、身分を偽って米企業の遠隔勤務で不法な収入を得て、制裁に違反したなどとして、北朝鮮国籍の14人が起訴されたと発表した。14人は部下を「IT戦士」と呼び、収益を競わせ、約6年で8800万ドル(約134億円)を稼いだという。
北朝鮮の核・ミサイル開発の資金源になっていた恐れがある。国務省は12日、14人につながる情報提供者に対し、最大500万ドル(約7億6000万円)の懸賞金を出すと発表した。
発表によると、14人は北朝鮮当局が運営し、中国吉林省延吉やロシア極東ウラジオストクに拠点を置くフロント企業2社に勤務。14人には2社のトップを務めるチョン・ソンファ最高経営責任者(CEO)ら幹部が含まれる。
2社は、少なくとも計130人の北朝鮮出身のIT技術者を雇い、身分を偽って米国の企業や非営利団体の遠隔勤務を請け負い、収益を上げていた。司法省高官は「北朝鮮政府はIT技術者に偽って米企業に就職させて機密情報を盗み、資金を還流させていた」と非難した。