米FBI長官が辞任へ=トランプ氏就任前に 2024年12月12日 05時05分

米連邦捜査局(FBI)のレイ長官=9月4日、ワシントン(AFP時事)
米連邦捜査局(FBI)のレイ長官=9月4日、ワシントン(AFP時事)

 【ワシントン時事】米連邦捜査局(FBI)のレイ長官は11日、来年1月に辞任すると表明した。司法省が発表した。トランプ次期大統領は自らを捜査したFBIに不満を募らせ、レイ氏を更迭する計画を進めていたとされる。
 レイ氏の任期は2027年までだった。トランプ氏は次期長官として「忠臣」のカシュ・パテル氏を充てる人事を既に公表している。
 米メディアによると、レイ氏は11日のFBI職員との会合で、辞任の意向を表明。「FBIをさらなる混乱に巻き込むのを避けるための最善の手段だ」と説明した。
 レイ氏は1期目のトランプ氏の指名を受け、17年から現職。トランプ氏がホワイトハウスから機密文書を不正に持ち出した事件、20年大統領選の敗北を覆そうとした事件でそれぞれ捜査を指揮した。二つの事件はいずれもトランプ氏の大統領選勝利後、起訴を取り下げた。
 トランプ氏はSNSに「米国にとって素晴らしい日だ。レイ氏の指揮の下、FBIは米国の成功と将来を妨害するあらゆることをしてきた」と投稿した。後任となるパテル氏はトランプ政権1期目で国防総省の高官を務め、熱心な支持者の一人として知られる。トランプ氏に対する捜査を非難し、FBI本部の閉鎖などを主張してきた。 

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