ナチス想起の動画共有=トランプ氏陣営、批判受け削除―米 2024年05月22日 05時55分

 【ワシントン時事】トランプ前米大統領の陣営が、ナチス・ドイツを想起させる「統一帝国」という表現を引用した動画を同氏のSNS「トゥルース・ソーシャル」でシェアし、波紋を広げている。批判を受けて動画は削除されたが、バイデン大統領は「(ナチスの独裁者)ヒトラーが使う言葉で、米国人が使う言葉ではない」と攻勢を強めている。
 動画は20日に掲載され、11月の大統領選でトランプ氏が勝利した後の世界を、架空の新聞記事を映しながら紹介。「移民1500万人の強制送還」や「治安改善」に交じり、「統一帝国の創造により産業力が大幅向上」と見出しに取った記事が現れる。ヒトラーが自身の政権を「第三帝国」と呼んだことから、帝国の文言はナチスを連想させると指摘されている。
 陣営は、スタッフが内容を精査しないままオンライン上の動画をトランプ氏のアカウントに転載したと説明。21日に削除した。トランプ氏は過去にも演説で政敵を「害虫」と呼んだり、「不法移民は米国の血を汚す」と述べたりし、ナチスの言説と比較されたことがある。 

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