「マケドニア」呼称に反発=北マケドニア新大統領が発言―ギリシャ 2024年05月13日 15時55分

北マケドニアのシルヤノフスカダフコバ大統領=12日、スコピエ(AFP時事)
北マケドニアのシルヤノフスカダフコバ大統領=12日、スコピエ(AFP時事)

 【イスタンブール時事】旧ユーゴスラビア構成国の北マケドニア(旧マケドニア)で12日、初の女性大統領として就任式に臨んだシルヤノフスカダフコバ氏が自国名を「マケドニア」と発言し、隣国ギリシャが猛反発する事態となった。ギリシャは自国内の地域名でもある「マケドニア」の国名使用に反対。両国は2018年、「北マケドニア共和国」改称で合意しており、対立が再燃しそうだ。
 現地からの報道では、シルヤノフスカダフコバ氏は就任演説で「マケドニアの主権と独立を守る」と強調。AFP通信によると、演説草稿には「北マケドニア」と明記され、意図的に「北」を省いたとみられる。同氏が属する中道右派政党はかねて、国名変更を認めたギリシャとの合意に反対している。
 北マケドニア駐在のギリシャ大使は12日の就任式を途中退席。ギリシャ外務省は声明で「2国間関係の発展は合意の完全履行次第だ」と抗議した。 

海外経済ニュース