「一帯一路」で8.3兆円不履行=中国の対東南アジア援助―豪研究所調査 2024年03月27日 20時35分

中国が主導する巨大経済圏構想「一帯一路」を宣伝するモニター画面=2023年10月、北京
中国が主導する巨大経済圏構想「一帯一路」を宣伝するモニター画面=2023年10月、北京

 【シドニー時事】中国が巨大経済圏構想「一帯一路」に基づき東南アジア諸国に援助を約束した大規模事業のうち、3分の2近い547億米ドル(約8兆3000億円)が履行されなかったことが分かった。オーストラリアのシンクタンク、ローウィー国際政策研究所が、27日公表の調査報告書で明らかにした。
 報告書によると、2015~21年の東南アジアの大規模インフラ開発事業で、中国は843億米ドル(約12兆8000億円)の支出を約束していた。だが、実際に支出したのは296億米ドル(約4兆5000億円)で、履行率は35%にとどまる。タイやフィリピンの鉄道建設、マレーシアのパイプライン敷設が中止されたほか、規模が縮小された事業もある。 

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