安保理決議で米に反発=代表団見送り、戦闘継続表明―イスラエル 2024年03月26日 07時26分

イスラエルのネタニヤフ首相(AFP時事)
イスラエルのネタニヤフ首相(AFP時事)

 【カイロ、ワシントン時事】イスラエル首相府は25日、声明を出し、ネタニヤフ首相が米国への代表団派遣を見送ったと発表した。パレスチナ自治区ガザで続くイスラム組織ハマスとの戦闘を巡り、国連安保理で採択されたラマダン(断食月)期間中の即時停戦を求める決議で、米国が拒否権を行使しなかったことに反発した形だ。
 デルメル戦略問題相ら高官が訪米し、イスラエルが準備を進めるガザ最南部ラファへの地上作戦について、同作戦に否定的な米側と協議する予定だった。首相府は「国際的な圧力により、人質を解放することなく停戦を得られるとハマスに希望を与える」と非難した。
 ガラント国防相は「(イスラエルに)戦争をやめる道理はない」と強調。戦時内閣メンバーのガンツ前国防相も「人質が帰還し、ハマスの脅威が取り除かれるまで戦い続ける道義的責任がある」と戦闘継続の姿勢を示し、決議に「作戦上の重要性はない」と指摘した。
 米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は、派遣見送りに「当惑している」と表明。イスラエル側が「(米国との間に)溝があるという印象をつくり出そうとしている」と批判した。 

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