救助の台湾軍人を調査=中国「身分偽った」 2024年03月23日 14時24分

 【北京時事】中国政府で台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室の陳斌華報道官は22日、台湾が実効支配する金門島の近海で釣り船に乗っていて遭難し、18日に中国側に救助された2人のうち1人が台湾軍人だったとして、関連部門が調査すると発表した。別の1人は台湾側に送り返した。
 陳報道官は「(軍人であるのに)職業を偽り、意図的に隠そうとした」として、「関連部門が事実関係を確かめる必要がある」と説明した。スパイ行為などが疑われた場合、中国政府が台湾の民進党政権への非難をさらに強める可能性がある。
 中国福建省のアモイに近い金門島の近海では2月、中国漁船が転覆して2人が死亡。台湾側による追跡中に起きたことから、中国側が台湾を非難し、中国海警局が同島周辺での巡視活動を強化した。今回の救助を行ったのも中国海警局だった。 

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