「水原氏の表情暗かった」=直前面会の大谷選手ファンクラブ会長―韓国 2024年03月22日 18時55分

ソウルのホテルで記念撮影する水原一平氏(左)と李在益さん=19日(李さん提供・時事)
ソウルのホテルで記念撮影する水原一平氏(左)と李在益さん=19日(李さん提供・時事)

 【ソウル時事】米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手の通訳だった水原一平氏が違法賭博に関与したとされる騒動は、開幕戦が行われた韓国でも衝撃をもって受け止められた。直前に水原氏に面会したという大谷選手ファンクラブの李在益会長(48)は22日、取材に「なぜこんなに表情が暗いのか気になっていた」と振り返った。
 李さんは、開幕戦前日の19日に選手らが宿泊するホテルのロビーで声を掛け、水原氏と記念写真を撮った。大谷選手の様子を尋ねると水原氏は「元気にしている」と答え、李さんが出版した大谷選手に関する本を本人に渡すよう頼むと、「渡しておく」と応じていた。
 ただ、水原氏の表情は暗く、後に記念写真を見せたファンクラブメンバーと「どうしたんだ」と話題になったという。大谷選手らの韓国入りに際し、李さんら大勢のファンはソウル近郊の仁川国際空港で出迎えていた。李さんは「ファンがたくさん集まって歓迎したのに、なぜこんなに暗いのか。不思議だったが、今になり謎が解けた」と述べた。
 李さんが大谷選手を初めて知ったのは2015年の国際試合「プレミア12」。もともと日本への対抗心の方が勝っていたが、試合を見続けるうちに「大ファンになった」。同選手に長年付き添った水原氏について、「(大谷選手にとって)どんな存在か知っているので、みんなとても驚き、裏切られた気持ちだ。捜査も長引きそうだし心配だ」と影響を懸念した。
 大谷選手は22日、妻の真美子さんと共に仁川空港から韓国を後にした。韓国の通信社「ニュース1」は「通訳の裏切りが明らかになった嵐の中、無言で静かに去った」と報じた。 

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