スペイン紙記者を追放=兵士妻のデモ取材―ロシア 2024年03月22日 06時14分

ロシア軍の予備役兵士の帰還を求める妻ら=1月6日、モスクワ(AFP時事)
ロシア軍の予備役兵士の帰還を求める妻ら=1月6日、モスクワ(AFP時事)

 ロシア当局は、モスクワを拠点にウクライナ侵攻などを取材していたスペイン人記者のビザ(査証)延長を拒否し、事実上国外に追放した。所属していたスペイン紙ムンド(電子版)が21日、伝えた。19日夜、当局者から24時間以内の退去を迫られ、20日に出国したという。
 記者は12年間ロシアに在留していたハビエル・コラス氏(46)。10年前のウクライナ軍事介入から2022年の全面侵攻に突き進むプーチン政権に関する著書を今年2月に出版した。最近は前線に送られた予備役兵士の帰還を求める妻らのデモを取材していた。ムンドによると、当局者がモスクワのコラス氏の自宅を訪れ、デモの報道をやめるよう警告していたという。
 コラス氏は20日、X(旧ツイッター)に「私は自分の仕事をやり遂げただけで、何も後悔していない」と投稿。当局の監視を知りつつ、恐れずに書くのが特派員の仕事だと強調した。 

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