ハマス休戦案を拒否=ラファ侵攻「準備に時間」―イスラエル 2024年03月21日 05時54分

20日、レバノンの首都ベイルートで記者会見するイスラム組織ハマスの政治部門幹部ハムダン氏(ロイター時事)
20日、レバノンの首都ベイルートで記者会見するイスラム組織ハマスの政治部門幹部ハムダン氏(ロイター時事)

 【イスタンブール時事】イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止交渉で、ハマス政治部門の幹部ハムダン氏は20日、ハマスが提示した休戦案にイスラエル側が「否定的な回答」をしてきたと明らかにした。双方の間接交渉は18日から仲介国カタールで続いているものの、イスラエルが「非現実的」(ネタニヤフ首相)とする要求を拒んだことで、早期の休戦実現は難しい情勢だ。
 ハムダン氏はレバノンの首都ベイルートで記者会見し、ハマス側は柔軟な姿勢で交渉に臨んでいると主張した上で、イスラエルの返答は「一歩後退だ」と指摘。「かたくなな態度と傲慢(ごうまん)さで交渉が妨げられ、行き詰まる恐れがある」と批判した。
 ネタニヤフ氏は20日、国民向けのビデオ演説を公開。ハマス壊滅に向けたパレスチナ自治区ガザ最南部ラファへの地上侵攻について「間もなく戦闘地域から市民を退避させる計画を承認する。ラファ進軍の準備をしているが、少し時間がかかる」と語った。作戦開始の具体的な時期には言及しなかった。 

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