「富嶽三十六景」に5.4億円=NYで全作品セット競売 2024年03月20日 10時18分

19日に競売にかけられた富嶽三十六景(CHRISTIE’S IMAGES LTD. 2024)
19日に競売にかけられた富嶽三十六景(CHRISTIE’S IMAGES LTD. 2024)

 【ニューヨーク時事】江戸時代に活躍した浮世絵師・葛飾北斎の代表作である連作版画「富嶽三十六景」全作品が19日、セットで米ニューヨークの大手競売商クリスティーズでオークションにかけられ、355万9000ドル(約5億4000万円)で落札された。
 富嶽三十六景に関しては、1点ごとに市場に出ることはあるが、まとめては珍しい。今回は、追加制作分の10点を含む全46点が一括して出品された。クリスティーズの担当者は昨年、保存状態は作品ごとにまちまちではあるものの「全体的に水準は高い」としていた。
 19日付の米紙ニューヨーク・タイムズは競売を前に、出品した70代の男性のインタビュー記事を掲載。男性は富士山と北斎に魅せられ2013年に収集を開始し、約300万ドルを費やして23年1月に全作品をそろえたという。 

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