当面様子見
ブーケ・ド・フルーレット代表・馬渕治好氏 2025年05月29日 15時17分

 トランプ関税は項目や税率が一通り示され、一時に比べ株価に対する影響は小さくなっている。業績予想からみた米国株の割高さは和らぎ、日本株は割安とも言える。ただ、関税が米国経済に及ぼす影響を確認するには4、5月分の経済統計の発表を待たねばならない。それまでは「もう材料は出尽くした」「関税の影響が不安」という異なる見方が混在し、様子見姿勢が続くのではないか。
 日経平均株価が4月の安値を下回ることはないとみている。年後半は上昇基調で、年末には4万円を試すのではないか。
 気になるのは、米国で債券、ドル、株がそろって売られる「トリプル安」的な動きだ。緩やかな動きであれば、米国から日本に資金が移ることで日本株への影響は相殺できるが、急激な米トリプル安は世界的な市場の混乱を招き、東京市場も巻き込まれる可能性がある。しばらくは注意する必要があるだろう。

私の相場観