年明けは上昇
フィリップ証券リサーチ部長・笹木和弘氏 2024年12月27日 14時25分

 日米の金融政策や海外投資家からの資金流入により、年明けの日経平均株価は上昇するだろう。2月ごろに最高値を更新し、その後はやや値を下げ今年度末は4万円前後に落ち着くと予想する。
 年明けの米国では、トランプ次期政権による財政出動の拡大懸念などから長期金利が高止まりしやすい。一方、日本は春闘まで利上げの可能性は低そうだ。日米の金融政策を踏まえると為替は円安方向で、日本株上昇の支えとなる。需給面でも、海外投資家に加え、年初は少額投資非課税制度(NISA)の2025年分投資枠からの買いも期待される。米金利高止まりが米国株安につながる懸念はあるものの、円安や需給要因で東京株式は上昇する可能性が高い。
 ただ、夏場に向けてトランプ政権の関税政策が企業業績の重しとなる。国内では夏の参院選に向け政局の不透明感が強まり、日経平均は今年の年初来安値(3万1458円)近くまで下落する可能性もある。

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