〔NY石油〕WTI反発、64.15ドル(27日) 2025年08月28日 05時11分
【ニューヨーク時事】27日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米原油在庫の減少を好感した買いが入り、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月10月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.90ドル(1.42%)高の1バレル=64.15ドル。11月物は0.79ドル高の63.59ドル。
米エネルギー情報局(EIA)が午前発表した週報によると、22日までの週に原油在庫は前週比240万バレル減と、市場予想(190万バレル減)を上回る取り崩しとなった。これを受けて、需給引き締まり観測が高まったことから、相場は一時64.20ドル付近まで上昇する場面もあった。
米国は27日、ロシア産原油を大量に購入しているインドに対し、25%の追加関税を発動した。今月導入したインドへの25%の相互関税に上乗せされ、同国からの輸入品に対する関税率は計50%となる。米国によるインドへの追加関税措置を背景に、世界のエネルギー供給の流れに影響が生じるのではないか、との警戒感がくすぶり、原油が買われたとの見方もあった。
ウクライナ当局は27日、ロシアが夜間にウクライナの6州にあるエネルギーやガス輸送施設を標的とした大規模なドローン攻撃を実施したと発表。ウクライナもロシアの製油所や石油輸出施設に対するドローン攻撃を強化しており、ウクライナ和平交渉の進展に不透明感が広がっている。
▽ガソリン=4営業日ぶり反発。中心限月9月物の清算値は2.66セント高の1ガロン=214.89セント。
▽ヒーティングオイル=反発。9月物の清算値は1.48セント高の1ガロン=229.53セント。