〔NY金〕3日続落、3335.60ドル=週間では0.68%安(25日) 2025年07月26日 03時28分

 【ニューヨーク時事】週末25日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、3営業日続落した。米貿易交渉の進展に楽観的な見方が広がり、安全資産に対する需要が後退。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は、前日比37.90ドル(1.12%)安の1オンス=3335.60ドルとなった。週間では0.68%安。
 今週は日本との通商合意をきっかけに、米国と貿易相手国との交渉進展期待が拡大。トランプ米大統領はこの日朝、記者団に対し、欧州連合(EU)との合意の可能性は「五分五分」としたほか、新たな関税率の発動期限とした8月1日までに大半のディール(取引)がまとまると自信を示した。週末から来週にかけて、EUと中国との協議も予定されており、市場の楽観ムードに押される形で金は追随売りにジリ安となった。
 また、トランプ氏は前日、米連邦準備制度理事会(FRB)本部の改修工事現場を視察し、パウエル議長に改めて利下げを要求した。ただ、同氏を解任する「必要はない」と明言したことで、ドルが対主要通貨で上昇。これも金の割高感につながった。足元では、財価格上昇の兆しが表れる一方、雇用情勢の底堅さを示す統計が発表されており、FRBは来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で早期利下げに慎重な姿勢を維持するとみられている。

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